物理人、世界を語る

ニュース、日々の出来事、物理学の解説、物理に関する紹介、考えたことについてつぶやきます。

スピンが量子力学に出てくる理由

一般化された角運動量は、軌道角運動量と、スピンに分けられます。

一般化された角運動量演算子とは、

\begin{align*}
 \hat{J_x}\hat{J_y}-\hat{J_y}\hat{J_x}=i\hbar\hat{J_z}
\end{align*}

を満たすような演算子Jのことを言います。

この交換関係を満たすような演算子Jの特徴は、波動関数に対し回転変換を施すことが出来るというものです。

また、この交換関係を満たすような演算子Jに対しては、方位量子数とよばれるものが整数または半整数になります。

 

ここで、軌道角運動量とスピンを分類する特徴をあげると、

軌道角運動量に対する固有関数が1価性をもつ(空間座標一つにつき一つの値をもつ)のにたいし、スピンに対しては1価性をもつような固有関数をつくることが出来ないという点にあります。

 

そういう観点から、軌道角運動量とスピンを分類すると、軌道角運動量は方位量子数が整数になり、スピンは方位量子数が半整数になります。

 

 

ネットに価値を提供してもらってるようで提供しているのではないか。

最近、思う事があります。

 

こういうブログとか、インターネットを使って、記事を書いて、それで広告で稼ぐなんていう人が多いですが、正直、ブログを書く労働に比べて、広告で20万30万稼ぐなんていうのはわりに合っていないと思います。

 

 

はてなブログとか、ワードプレスとか、Googleが開発したアプリとか、Twitterとか。

 

便利なものを使わせてもらっているようで、正直、使い手が運営側に提供する価値のほうが莫大なのではないのかと思います。

 

ブログ記事とか、書いてるけど、その価値って、Googleとかインターネット業者とかにほとんど吸い取られてると思います。

 

Twitterとかインスタグラムとかだって、みんなは儲けようと思ってやっているのではないのかもしれないけど、何かを書く、発信するという事は価値を生み出します。

 

それは自分にとっての価値にもなるけど、運営側がその価値をごっそりもっていっているような気がします。

 

だから、Googleの広告で稼げる!とか、アマゾンアソシエイトで儲けられる!とかいうのは一応あるけど、ブログ記事自体の価値ってのはそれで稼げる分より本来ははるかに高い可能性があると思います。

 

稼ぐなら、どこかから価値を横取りされないように稼いだほうがいいのかな。。。

 

 

 

ディラック方程式が確率保存則の問題を解決する

今回は、ディラック方程式が、クライン・ゴルドン方程式での負の確率密度の問題を解決することについて説明します。

 

ピノ

数式群(A)

\begin{align}
i \frac{\partial}{\partial t} \psi(x, t)&=-i \boldsymbol{\alpha} \nabla \psi(x, t)+m \beta \psi(x, t)\ \ \ \ \ \left(\boldsymbol{\alpha}=\left(\alpha_{x}, \alpha_{y}, \alpha_{z}\right)\right)\\
\rho&=\psi^{*} \psi \rightarrow \psi^{\dagger} \psi\left(=\sum_{i=1}^{4} \psi_{i}^{*} \psi_{i} \geq 0\right)\\
\psi(\boldsymbol{x}, t)&=\left( \begin{array}{c}{\psi_{1}(\boldsymbol{x}, t)} \\ {\psi_{2}(\boldsymbol{x}, t)} \\ {\psi_{3}(\boldsymbol{x}, t)} \\ {\psi_{4}(\boldsymbol{x}, t)}\end{array}\right)
\end{align}

(1)はn=4のディラック方程式(スピン1/2のフェルミオンを記述するディラック方程式。)(αx、αy、αz、βは4行4列の行列)

(1)において、αx、αy、αz、βは4行4列の行列なので、ψは4行〇〇列にならなければならないが、確率密度を(2)のように拡張することを考えると、確率密度はスカラーにならなければいけないため、(3)のようにψは4行1列で表されることになる。

 

(3)をピノという。

 

ディラック方程式が確率保存則の問題を解決する

クライン・ゴルドン方程式では、確率保存則の式を作ろうとすると、確率密度が負の値もとりうることになってしまうという問題がある。

 

 クライン・ゴルドン方程式の導出はこちら。

feynmandiagram.hatenablog.com

 

しかし、ディラック方程式はクライン・ゴルドン方程式の確率保存則の問題を解決する。

数式群(B)

\begin{align}
\frac{\partial}{\partial t} \psi(\boldsymbol{x}, t)&=-\boldsymbol{\alpha} \nabla \psi(\boldsymbol{x}, t)-i m \beta \psi(\boldsymbol{x}, t)\\
\frac{\partial}{\partial t} \psi^{\dagger}(\bm{x}, t)&=-\nabla \psi^{\dagger}(\bm{x}, t) \boldsymbol{\alpha}+i m \psi^{\dagger}(\bm{x}, t) \beta\\
\frac{\partial}{\partial t} \rho(\boldsymbol{x}, t)&=\left[\frac{\partial}{\partial t} \psi^{\dagger}(\boldsymbol{x}, t)\right] \psi(\boldsymbol{x}, t)+\psi^{\dagger}(\boldsymbol{x}, t)\left[\frac{\partial}{\partial t} \psi(\boldsymbol{x}, t)\right]\nonumber\\
&=-\left[\nabla \psi^{\dagger}(\boldsymbol{x}, t) \boldsymbol{\alpha}-i m \psi^{\dagger}(\boldsymbol{x}, t) \beta\right] \psi(\boldsymbol{x}, t)\nonumber\\
&\ \ \ \ \ \ -\psi^{\dagger}(\boldsymbol{x}, t)[\boldsymbol{\alpha} \nabla \psi(\boldsymbol{x}, t)+i m \beta \psi(\boldsymbol{x}, t)]\nonumber\\
&=-\left[\nabla \psi^{\dagger}(\boldsymbol{x}, t)\right] \boldsymbol{\alpha} \psi(\boldsymbol{x}, t)-\psi^{\dagger}(\boldsymbol{x}, t) \boldsymbol{\alpha}[\nabla \psi(\boldsymbol{x}, t)]\nonumber\\
&=-\operatorname{div}\left[\psi^{\dagger}(\boldsymbol{x}, t) \boldsymbol{\alpha} \psi(\boldsymbol{x}, t)\right]\\
j(\bm{x}, t)&=\psi^{\dagger}(\bm{x}, t) \boldsymbol{\alpha} \psi(\bm{x}, t)\\
\frac{\partial}{\partial t} \rho(\boldsymbol{x}, t)+\operatorname{div} j(\boldsymbol{x}, t)&=0
\end{align}

(1)と(2)は(A-1)のディラック方程式より。

 

(3)は(A-2)で拡張した確率密度の時間偏微分を、(1)と(2)にもとづいて計算したもの。

 

(4)のように新たに確率流密度を定義すれば、(3)から、(5)の確率保存則を作ることが出来る。

 

ここで、確率密度は、(A-2)より、0以上になっており、クライン・ゴルドン方程式で確率保存則を作った時の、確率密度が負になってしまう問題は解決された。

 

今回の記事はこれで終わりです。

 

 

 

過去の量子力学に関する記事。

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

 

大学物理を勉強するためのサイト。

大学物理を勉強する方法としては、

  1. 本で勉強する
  2. 講義で学ぶ
  3. 大学の講義のpdfを拾って勉強する
  4. 大学物理のウェブサイトで勉強する

 

などの方法があると思います。

「1.本で勉強する」については、過去に大学物理を学ぶための本について紹介しています。

feynmandiagram.hatenablog.com

「2.講義で学ぶ」については、講義ノートの取り方を紹介しています。

feynmandiagram.hatenablog.com

 「3.大学の講義のpdfを拾って勉強する」については、当サイトでは取り上げていませんが、こちらのサイト

大学の理工系の講義ノートPDFまとめ (数学・物理・情報・工学) - 主に言語とシステム開発に関して

 で詳しく紹介されています。

 

今回は、「4.大学物理のウェブサイトで勉強する」について、

 紹介していきたいと思います。

 

 

EMANの物理学

eman-physics.net

大学で物理を勉強している人は知っている方も多いかもしれません。大学の授業で学ぶような有名な物理の分野について、詳しく解説しています。2000年からサイトを運営されているので、様々な分野の網羅が凄いです。直感的に分かりやすい説明の仕方と、興味を引き付ける解説が特徴的です。

解説している分野

「物理数学」「力学」「電磁気学」「解析力学」「熱力学」「統計力学

相対性理論」「量子力学」「素粒子論」「電子回路」

「EMANの物理学」の本

EMANの物理学からは、「趣味で物理学」、「趣味で相対論」、「趣味で量子力学」、「趣味で量子力学2」の4つの書籍が生まれています。

趣味で物理学

趣味で物理学

 
趣味で相対論

趣味で相対論

 
趣味で量子力学

趣味で量子力学

 
趣味で量子力学2

趣味で量子力学2

 

 

物理のかぎしっぽ

hooktail.sub.jp

大学で物理を勉強している人は知っている方も多いかもしれません。

2001年から運営されており、最初は一人で運営されていましたが、徐々に仲間を増やし、2019年3月4日現在34人によって記事更新などが行われています。

メンバーは随時募集中だそうです。

解説している分野

1.数学

「物理数学」「代数学」「ベクトル解析」「微分形式」「フーリエ解析

2.物理学

「力学」「電磁気学」「熱力学」「波と振動」「飛行力学」「解析力学」「量子力学」「統計力学」「固体物理学」「流体力学」「天文学」「計算物理学」

3.コンピュータ

Tex」「Linux」「Cygwin」「プログラミング」「グラフ・解析ツール」「グラフィックス」「Tips集」

物理とか

適当に自分が勉強したことをまとめているサイトだそうです。とはいっても、分かりやすく説明されています。

分野によって記事数に偏りがありますが、固体物理など、他のサイトではあまり取り上げられていないようなマニアックなテーマの記事がたくさんあります。

whyitsso.net

解説している分野

1.物理学

「熱力学」「解析力学」「相対論」「統計力学」「電磁気学」「固体物理」「量子力学

2.数学

線形代数」「曲線・曲面」「微分方程式」「複素解析」「フーリエ級数・変換」

「確率・統計」

3.工学系

「電気転送」

 

 

 

 今回の記事はこれで終わりです。

 

 

 過去の記事

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

 

リッカチの微分方程式の特殊な場合の解法

今回は、リッカチの微分方程式の特殊な場合の解法について説明したいと思います。

 

リッカチの微分方程式とは

数式群(A)

m、aは定数。

(1)は(2)においてm=-2としたときの式。

\begin{align}
d z+z^{2} d x=\frac{a d x}{x^{2}}\ \ (a \neq 0)\\
d z+z^{2} d x=a x^{m} d x
\end{align}

 

リッカチの微分方程式とは、(2)の式のことを言う。

 

リッカチの微分方程式が解けるのは、mが特定の形の値の場合に限られる。

 

今回は、その中でも、m=-2としたときの微分方程式(1)について解く。

 

同次形の微分方程式は変数分離形にできる

数式群(B)

\begin{align}
\frac{d y}{d x}&=f\left(\frac{y}{x}\right)\\
\frac{y}{x}&=u\\
\frac{d y}{d x}&=\frac{d x}{d x} u+x \frac{d u}{d x}=u+x \frac{d u}{d x}\\
x \frac{d u}{d x}&=f(u)-u\\
\frac{d u}{f(u)-u}&=\frac{d x}{x}
\end{align}

(1)の形の微分方程式同次形とよばれる。

(2)のように変数uを導入する。

(3)は(1)の左辺を(2)より計算したもの。

(4)は(1)に(3)を代入したもの。

(5)は(4)を変形したもの。(変数分離形になっている

 

(1)は変数uを用いて(5)のように変数分離形にすることができることが分かった。

 

変数分離形にすることが出来れば、両辺を積分するだけで微分方程式を解くことが出来る。

つまり、微分方程式を解くことができるかどうかという問題が、積分計算をすることができるかという問題に置き換わる。

 

(A-1)は同次形に変形できる

数式群(C)

\begin{align}
z&=\frac{1}{y}\\
d z&=-\frac{d y}{y^{2}}\\
-\frac{d y}{y^{2}}+\frac{d x}{y^{2}}&=\frac{a d x}{x^{2}}\\
x^{2} d y&=\left(x^{2}-a y^{2}\right) d x\\
\frac{d y}{d x}&=1-a \left(\frac{x}{y}\right)^{2}
\end{align}

(A-1)は同次形の形をしていない。

 

適当な変数変換により、(A-1)は同次形にすることが出来ることを示す。

(1)ように変数変換を行うと、(2)のような関係が分かる。

(2)を(A-1)に代入すると、(3)を得る。

(4)は(3)を変形したもの。

(5)は(4)を変形したもの。

 

従って、z=1/yとおくことで、(A-1)を(5)のように同次形にすることが出来た。

 

 変数分離形にして解く

 (A-1)を同次形にすることが出来たので、数式群(B)の議論から、(A-1)を変数分離形にして解くことが出来るという事が分かる。

数式群(D)

 \begin{align}
\frac{d y}{d x}&=1-a\left(\frac{y}{x}\right)^2\\
y&=u x\\
d y&=u d x+x d u\\
u d x+x d u&=\left(1-a u^{2}\right) d x\\
xdu&=\left(1-au^2-u\right)dx\\
1-au^2-u&=0\\
z&=\frac{1}{ux}
\end{align}

 

(1)は(C-5)の式。((A-1)を変形したもの)

 

(2)は(B-2)。

(3)は(2)より導かれる関係式。

(4)は(3)を(1)に代入したもの。

(5)は(4)を変形したもの。

 

ここで、uを(6)を満たす定数とすると、(5)は満たされる。

すなわち、(1)の微分方程式は(7)の解を持つ。

 

uが(D-6)を満たす定数ではないときを考える。

このとき、(C-5)は(1)のように変形される。

数式群(E)

\begin{align}
\frac{d x}{x}&=\frac{d u}{1-a u^{2}-u}\\
\log x&=-\int \frac{d u}{a u^{2}+u-1}\nonumber\\
&=-\frac{1}{a} \int \frac{d u}{u^{2}+\frac{1}{a} u-\frac{1}{a}}\nonumber\\
&=-\frac{1}{a} \int \frac{d u}{\left(u+\frac{1}{2 a}\right)^{2}-\frac{1+4 a}{4 a^{2}}}
\end{align}

また、(1)の両辺を積分すると、(2)の式になる。

したがって、(2)の積分を計算すれば、uが(C-6)を満たす定数ではないときの(A-1)の微分方程式の解を求めることが出来る。

 

ここで、(2)の右辺の積分では、1+4aの符号に応じて計算の仕方が変わる。

 

(i)4a+1=0の場合

数式群(F)\begin{align}
\log x&=-\frac{1}{a} \int \frac{d u}{\left(u+\frac{1}{2 a}\right)^{2}-\frac{1+4 a}{4 a^{2}}}\\
\log x&=4 \int \frac{d u}{(u-2)^{2}}\nonumber\\
&=-\frac{4}{u-2}+C\\
u&=\frac{y}{x}\\
\log x&=\frac{4 x}{2 x-y}+C\\
y&=\frac{1}{z}\\
\log x&=\frac{4 x z}{2 x z-1}+C
\end{align}

(1)は(D-2)。

4a+1=0ならば、(1)の右辺は(2)のように計算される。

(3)は(D-2)。

(3)を(2)に代入すると、(4)になる。

(5)は(C-1)。

(5)を(4)に代入すると、(6)の式を得る。

 

(6)が(A-1)の微分方程式の解である。

 

(ii)4a+1>0の場合

数式群(G)

\begin{align}
\log x&=-\frac{1}{a} \int \frac{d u}{\left(u+\frac{1}{2 a}\right)^{2}-\frac{1+4 a}{4 a^{2}}}\\
\log x&=-\frac{1}{a} \cdot \frac{a}{\sqrt{1+4 a}} \int\left\{\frac{1}{u+\frac{1}{2 a}-\frac{\sqrt{1+4 a}}{2 a}}-\frac{1}{u+\frac{1}{2 a}+\frac{\sqrt{1+4 a}}{2 a}}\right\}\nonumber\\
&=-\frac{1}{\sqrt{1+4 a}}\left\{\log \left(u+\frac{1}{2 a}-\frac{\sqrt{1+4 a}}{2 a}\right)-\log \left(u+\frac{1}{2 a}+\frac{\sqrt{1+4 a}}{2 a}\right)\right\}+C\nonumber\\
&=-\frac{1}{\sqrt{1+4 a}} \log \frac{u+\frac{1-\sqrt{1+4 a}}{2 a}}{u+\frac{1+\sqrt{1+4 a}}{2 a}}+C\nonumber\\
&=-\frac{1}{\sqrt{1+4 a}} \log \frac{2 a u+1-\sqrt{1+4 a}}{2 a u+1+\sqrt{1+4 a}}+C\\
u&=\frac{y}{x}\\
e^{C} &\rightarrow C
\end{align}

\setcounter{equation}{4}
\begin{align}
x\left(\frac{2 a y+(1-\sqrt{1+4 a}) x}{2 a y+(1+\sqrt{1+4 a}) x}\right)^{\frac{1}{\sqrt{1+4 a}}}&=C\\
y&=\frac{1}{z}\\
x\left(\frac{2 a+(1-\sqrt{1+4 a}) x z}{2 a+(1+\sqrt{1+4 a}) x z}\right)^{\frac{1}{\sqrt{1+4 a}}}&=C
\end{align}

 (1)は(D-2)。

(2)は(1)の右辺の積分計算

(3)は(D-2)。

(4)は定数e^CをあらためてCと表記することを示す。

(3)、(4)を(2)に代入すると、(5)を得る。

(6)は(C-1)。

(5)に(6)を代入すると、(7)を得る。

 

(7)が(A-1)の微分方程式の解である。

 (iii)4a+1<0の場合

数式群(H)

\begin{align}
\log x&=-\frac{1}{a} \int \frac{d u}{\left(u+\frac{1}{2 a}\right)^{2}-\frac{1+4 a}{4 a^{2}}}\\
\int \frac{d X}{X^{2}+A^{2}}&=\frac{1}{A} \arctan \frac{X}{A}\\
X&=u+\frac{1}{2 a}, \quad A=\frac{\sqrt{-1-4 a}}{2 a}\\
u&=\frac{y}{x}\\
\log x=&-\frac{1}{a} \cdot \frac{2 a}{\sqrt{-1-4 a}} \arctan \frac{2 a}{\sqrt{-1-4 a}}\left(\frac{2 a y+x}{2 a x}\right)+C\nonumber \\&=-\frac{2}{\sqrt{-1-4 a}} \arctan \frac{2 a y+x}{x \sqrt{-1-4 a}}+C\\
y&=\frac{1}{z}\\
\log  x&=-\frac{2}{\sqrt{-1-4 a}} \arctan \frac{2 a+x z}{x z \sqrt{-1-4 a}}+C
\end{align}

(1)は(D-2)。

(2)は一般に成り立つ式。

(4)は(D-2)である。

(2)の公式で(3)のようにして(1)の右辺を計算し、(4)を代入すると、(5)のようになる。

(6)は(C-1)。

(6)を(5)に代入すると、(7)の式を得る。

 

(7)が(A-1)の微分方程式の解である。

 

 

 まとめ

リッカチの微分方程式(A-2)において、m=-2としたときの微分方程式(A-1)の解を今回求めた。

 

その解は、(D-7)に加えて、

4a+1=0の場合は(F-6)、

4a+1>0の場合は(G-7)、

4a+1<0の場合は(H-7)

である。

 

今回の記事はこれで終わりです。

 

 

物理に関する過去記事。

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

 

 

クライン・ゴルドン方程式の導出

今回は、クライン・ゴルドン方程式がどのように導かれるかということについて説明したいと思います。

 

クライン・ゴルドン方程式は、量子力学特殊相対性理論の概念を混ぜたときに出てくる式です。

 

自然単位系を用います

\begin{align*}
c=\hbar=1
\end{align*}

以降の議論では、光速と、ディラック定数を1とする、自然単位系を用いています。

 

シュレディンガー方程式の復習

数式群(A)

\begin{align}
 i \frac{\partial}{\partial t} \psi(x, t)&=H \psi(x, t) \quad(H=-\Delta /(2 m\rfloor)\\
 E&=p^{2} /[2 m]\\
 E \rightarrow i \partial / \partial t,& \quad p \rightarrow-i \nabla
\end{align}

 (1)はシュレディンガー方程式

 

(2)の式に、量子化の手続き(3)を施すことで、(1)の式を得ることが出来る。

 

シュレディンガー方程式の導出がヒントになる

シュレディンガー方程式の導出をヒントに、特殊相対性理論の要素をとりこんだ量子力学の式である、クライン・ゴルドン方程式を導くことを考えていこう。

クライン・ゴルドン方程式の導出

数式群(B)

\begin{align}
E&=\sqrt{p^{2}+m^{2}}\\
E^{2}&=p^{2}+m^{2}\\
\frac{\partial^{2}}{\partial t^{2}} \psi(x, t)&=\left(\Delta-m^{2}\right) \psi(x, t)\\
\square &\equiv \partial^{2} / \partial t^{2}-\Delta\\
\left(\square+m^{2}\right) \psi(\boldsymbol{x}, t)&=0
\end{align}

(1)は相対論的力学におけるエネルギー。

 

(1)を量子化して方程式を立てたいところだが、ルートが入っているので、このままじゃ上手く式をたてることができない。

そこで、(2)のように、(1)の式を二乗してみる。

 

そうして、(A-3)の量子化の手続きを施し、(2)の式を量子化すると、(3)の式を得ることが出来る。

 

また、(4)のように、ダランベール演算子(四角の記号)とよばれるものを定義すると、(3)の式は、

(5)のようにあらわされる。

 

 

(5)(=(3))が、クライン・ゴルドン方程式である。

 

 今回の記事はこれで終わりです。

 

 

 

 量子力学の過去記事。

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com

feynmandiagram.hatenablog.com